神原のブログ

同人小説などを書いています。

【ふたりは20話感想】ポイズニー姉さん、ここに眠る

ふたりはプリキュア 20話『どっちが本物? ふたりのほのか』

 

久々の科学部描写。前にも書いてますが、個人的にプリキュアに関係ない私生活描写が好きだったりします。ユリコも再登場。香水を作る実験をしているようです。成功したのはほのかだけ。

なぎさもなぎさでラクロスの練習。

 

そういえば前回、プリズムストーンを守るという目的にさらに『奪われた石も取り戻し、光の園を蘇らせる』という目標も追加されました。けっこうな変化だと思います。という感じで20話台のスタート。

 

ドツクゾーン。残り時間が少なくなり、イルクーボポイズニーには焦りが見えます。キリヤは何かを思案している風にも見えますが。

プリズムストーンは必ず持ち帰る。この命に代えても」

意気込むポイズニー死亡フラグか……?

 

 

放課後、一緒に帰る約束をしたなぎさとほのか。なぎさ、ほのかの香水の香りに気がつきます。

親友感が増してきてる気がする。校門前で待ち合わせをします。

 

先に校門前に着いたのはなぎさ。例のごとくメップルとくだらない口論になり、なぎさはネルプのカードでメップルを眠らせてしまいます。今日は段取りが丁寧だな~。これでドツクゾーンが近づいてきてもメップルが気がつかないというわけですね。

さて、遅れてほのかが登場。一緒に下校していきます。

が、さらに遅れてもう一人のほのかが登場。もうなぎさ達が行ってしまった後です。こっちが本物かな。先に来た方はルパンポイズニーみたいですね。で、こちらにはキリヤくんが接触。香水の香りに気がつきます。

「香水なんかつけなくても……」

何かを言いかけるキリヤくん。ああ~~~~~!!(青春加点ポイント1億)

 

 

なぎさと偽ほのか。アカネさんのたこ焼き屋に寄っています。ほのかの言動を(今日の香水の話題まで含めて)真似しているポイズニー。割と器用なことをするんだよなあ。

完全に騙されているなぎさは、危うくメップルを偽ほのかに渡しかけます。アカネさんが話しかけてきたことでことなきを得ましたが。ひやひやするな。

 

アカネさんが去っても妖精に執着する偽ほのか。

「それより、ミップル見せてよ」

ここで偽ほのかの違和感に気がつくなぎさ。目の前にいるのがほのかではないことに気がつきます。ップルとップルを言い間違えていたのか。うかうかしていると僕も聞き流してしまいそうでした。今日のなぎさはなんだか鋭いところがあるな(失礼)

逃げ出すなぎさ。

それをほのかの姿のまま余裕の表情で追っていくポイズニー今日の姉さんは作戦が冴え渡っている……。

 

 

帰りの電車の中。ふたりのほのかに挟まれてしまったなぎさ。どちらかが偽物なのか。あるいは両方偽物なのか。

一方のほのかが香水の匂いをなぎさに嗅がせます。が、もう一方はそれを否定し、自分が香水の瓶を持っているとアピール。ここまで手の込んだことをされると、もう視聴者にもどちらなのかわからない。香水の瓶を偽物が盗んだ可能性もあります。

ミップルの有無から偽物を確かめる手に出たなぎさですが、当然それくらいはポイズニーも読んでいました。両方ミップルを手に持ってみせます。

お互いの情報を比べ合い始めるふたりのほのか。ですが両者同じ情報を知っています。ポイズニー、よく調べてます。

「なぎさの靴下は、ちょっとくさい」

と、ここで切り札を切ったほのか。すごいな。8話のプリキュア手帳のネタを出してきた。

プリキュア手帳の中身を知っているのは本物のほのかだけ。これにはポイズニーも観念し、偽ほのか作戦を中断。

 

 

停車駅で電車から飛び出した二人は、どこかの倉庫の中にひとまず逃げ込みます。

力技で倉庫の扉を破壊し、乗り込んできたポイズニー

ふたりはプリキュアに変身、ポイズニーと対峙します。

 

ポイズニー、直接戦っても強いんですよね(18話参照)。

【ふたりは18話感想】ポイズニーの戦闘作画がキラやば☆ - プリキュア全話マラソン

戦闘経験の差を見せつけるポイズニー。追い込まれた二人は、最後の切り札マーブルスクリューを放ちます。が、ポイズニーはそれをあっさりテレポートで避けてしまいました(!)

再度の発動を試みますが、ポイズニーが簡単にそれを許すわけもなく、髪の毛を使って二人を拘束。正直過去1の強敵という感じがしますイルクーボ……)

 

ボロボロに追い詰められながらも、ふたりは諦めません。負けられないという強い思いを瞬間に込めて、なんとか手をつなぎ合わせます。そしてもう一度マーブルスクリューを発動。自分たちに絡みついているポイズニーの髪の毛の中にマーブルスクリューを発射。テレポートで逃げようとするポイズニーですが、自分の髪ごとマーブルスクリューもテレポートしてしまい、直撃!!

強敵ポイズニー、ここに敗れ去りました。姉さん……

 

 

ポイズニーが消えたことにより、帰ってきた5つ目のプリズムストーン。しかし、相手を倒してしまった二人の心は晴れやかとは言えません。なぜ自分の命をかけてまでプリズムストーンを奪い取ろうとするのか、やるせない気持ちをかかえる二人。

 

二人はまだ知る由もありませんが、ドツクゾーンプリズムストーンを揃えなければ自ら滅びてしまう存在。光を喰らい尽くし生き残るか、あるいは光に敗れ闇に帰るか、どちらかの選択肢しかないのです。姉であるポイズニーの敗北と死を察知したキリヤは、あらためて自分が生きるための選択肢を自覚します。非常に悲しいですね……。

というところで、次回です。

 

 

さらばポイズニー

 

ついに3人目の退場者が出てしまいました。ポイズニー。本格登場は12話だったので実質8話という短い期間でしたが、印象的な幹部でした。

ピーサード以上に奇怪な作戦を好むというか、基本的に直接自分が姿を見せるリスクを嫌う策士なんですよね、ポイズニー。そして変装の名人でもありました。12話でも存分にその変装を見せつけていましたし、今回の話に至ってはなぎさを完全に騙すほどの実力があるとわかりました。プリキュア手帳がなければ変装だけで敗れていた可能性もあります。

 

そんな策士のポイズニーも、ドツクゾーンの状況悪化から自分が直接戦闘を行う必要性に迫られます。それが18話と今回。どちらの話でも強力な戦闘力を発揮し、それだけでなく特殊能力でプリキュアの行動を完封するという離れ業を見せてくれました。18話はキリヤの手助けがなければほぼプリキュア側は詰みでしたから、いかに彼女が強力な幹部だったかわかるというものです。

 

幹部退場に対する、良い意味での爽快感のなさは初代プリキュアの特徴ともいえるでしょうか。命を脅かす悪に対して、戦って勝つ以外の選択肢をプリキュアは持ち合わせていない。そういう悲痛さが幹部戦の度にあります。

プリキュアは負けるわけにはいかないのです。そしてドツクゾーンもまた、プリキュアと戦わないわけにはいかない。

 

そういう悲しさを、今度はキリヤくんとほのかが背負うことになってしまいました。

お互いに戦わないで済むならそうしたいはずなのに……。

 

 

サブタイトルからは想像もつかないほど丁寧な話でした。あまり神回神回連呼するのは神回の格を落とすようで気後れしますが、逆にこういう回を神回と評価せずどうする?ということも思います。ただこれも、8話と同じく積み重ねを爆発させた回です。欲を言えば1話から連続して20話まで見て欲しい。そのとき今回が、とても重たい話になっているはずです。