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【ふたりは21話感想】キリヤくんの決断がしんどい……

ふたりはプリキュア 21話『衝撃デート! キリヤの真実』

 

ついに来てしまったか……というキリヤの正体発覚回。キリヤが人間に興味を持ち(17話)、ほのかのまっすぐさに影響され(18話)、しかしドツクゾーンの宿命がそれを許さないという(20話)過程を経ての今回です。

 

前回ポイズニーを倒したことにより、プリキュア側のプリズムストーンは5つに。だいぶ揃ってきましたね。あらためて自分が抱える使命の重さに困惑するなぎさ。なぎさはあくまでも普通の中学生です。

 

一方のドツクゾーン

「こんなはずじゃなかったのに」

小さくこぼすキリヤ。が、覚悟を決めてしまいました。ドツクゾーン側には一刻の猶予もありません。

 

 

放課後、ほのかに会いにきたキリヤくん。ほのかに自分が転校してきてからのことを語り始めます。

周囲になじめなかったこと。でも楽しいことも少しはあったこと。

ほのかに会えて良かったこと。自分にきちんと向かい合ってくれたのはほのかが初めてだったこと。

 

やめてくれ……セリフが一々重たいよ……

 

次第に天気模様が怪しくなっていきます。降り始める雨。

「ほのかさん、気づきませんでした? じゃあ、そいつはどうでした」

ミップルを指差すキリヤ。

そして自分の持っているプリズムストーンをほのかに見せます。キリヤはとうとう、自分の正体をほのかに明かしてしまいました。

淡々と自らの運命を語るキリヤ。ドツクゾーンに生まれた自分は、プリキュアであるほのかと戦わざるを得ないと。その頬には、雨とも涙ともつかない液体が流れていました……。

 

 

夜。ほのかは、祖母に『運命』は変えられないのかと問います。雪城祖母は、運命を変えるのはとても大変なことだと言った上で、運命に立ち向かう強い気持ちが肝心だとアドバイスします。

 

翌日、日曜日。ほのかはなぎさの家を訪ねます。

なぎさの部屋を見回すほのか。そういえば、ほのかの方がなぎさの家を訪ねるのは今回が初ですか。逆はちょくちょくあったんですけど。

「意外に可愛い部屋なのね」

と評価するほのか。意外なんだ。

手にジュース、口にポテチの袋を咥えて部屋に入ってきたなぎさ。メップル・ミップルに何事かを言いますが、口にくわえているもののせいで何言ってるかわからん。

「『ちょっと良太に見つからないようにしてよ。あいつはね、ノックなしに突然入ってくるんだから』」と通訳するメップル。同居の苦労がしのばれるというものです。こういう描写で過ごしている時間の長さを描写するのは上手いな。

 

昨日の放課後、キリヤくんに告白された(!)となぎさに相談するほのか。誤解をまねく言い方を。

あらためて、キリヤくんはドツクゾーンから来たこと、そして今後は自分たちを襲ってくる可能性が高いことを伝えるほのか。

キリヤは、今までのドツクゾーンの刺客とはわけが違いますピーサードのように悪の信念を持っているわけではなく、ゲキドラーゴのように関係ない身内まで巻き込んで攻撃してきたわけでもない。ポイズニーのように、卑怯で姑息な手段をとってきてもいない。それどころかキリヤくんは学校での友人であり、何よりほのかは、彼自身も本心ではプリキュアと戦いたいわけではないことに気がついてしまっている。

悩むふたりに、キリヤは決闘の場所と時間を示した手紙を送りつけました。

 

 

翌朝、4時。河川敷。

戦いを避けようとするほのか・なぎさ。ですがキリヤは、変身前のふたりに攻撃をしかけていきます。自分たちの身を守るために、変身を余儀なくされた二人。

戦いは運命で避けられないことなのだと、自分を説得するように戦うキリヤ。一方の二人は、戦いをやめさせるために戦います。相手を倒すための技である『マーブルスクリュー』は封印して。

「キリヤくんも私も、同じ心をも持ってるからあんなに楽しかったんじゃないの!」

お互いの思いをぶつけあうような戦闘。キリヤに理解できないのは、二人がなぜそこまでして光の園メップル・ミップルに肩入れするのか。キリヤとしては、二人が戦うことを断念しておとなしくプリズムストーンを渡して欲しかったのでしょうか。

二人が戦うのは、自分たちしか光の園を、そして虹の園を守れないから。ひいては、自分たちの身近な生活を守るためです。

 

激闘の末、傷つき倒れたほのか。キリヤはそうまでして運命を変えようとした二人の姿に、一筋の希望を見出しました。自分では変えられない運命も、二人ならばあるいは……。(あるいは、これ以上自らの手でほのかを傷つけたくなかった、とも考えられます)

キリヤは、自らのプリズムストーンをほのかに託します。そしていつの間にか現れていたイルクーボの元へと歩いていきます。このまま彼がどうなるのか、視聴者はもちろんプリキュアたちにも察しがついています。

必死に止めようとするほのかの声は届かず、キリヤは闇に帰ってしまいました

 

キリヤから戦うことなしにプリズムストーンを手にしたプリキュアの姿に、困惑を隠せないイルクーボ。戦って奪うことしか知らないイルクーボには理解できないことが、プリキュアとキリヤの間に起きたのです。

 

 

わかりあえたはずのキリヤを失ってしまったほのか。彼から託されたものを無駄にしないためには、なんとしてもプリズムストーンを守りきるしかない……というところで次回です。

 

 

 

キリヤ編、完結 彼の存在が提示したものは何だったのか

 

つらい。

ただただつらい。

思えばキリヤ編のクライマックスは、12話から着々と準備されていたように思います。キリヤがプリキュアたちに興味を持ち学校に潜入。ドツクゾーン表向きの敵はポイズニーであることを維持したまま、その裏でキリヤくんが次第に人間に(ほのかに)心を動かされていく。

12話~18話の期間は、ある種心地良いものでした。ポイズニーの妙な作戦にプリキュアがはまるも、プリキュアにうちくだかれて失敗する。そういうゆるさが続いている限り、キリヤは学園にとどまることができます。それが決定的になったのは18話です。ここでキリヤは、ポイズニーの攻撃から意図的にプリキュアを助け出しました。プリキュア側になった……というより、この関係性をもう少し続けたかったのだ、と私は解釈しています。

 

が、ついに20話でポイズニープリキュアに敗北し消滅

自分はプリキュアと共存できる存在ではないと、キリヤが自覚してしまった瞬間です。

そこから21話でのこのラスト。早かった……。積み重ねが丁寧だった分、この2話の怒涛の展開でも納得せざるをないものがあり、それがひたすらにしんどい。

キリヤくんも、ほのかも、なぎさも、心の痛みを吐露しながらの決戦。熱く、悲しい戦いです。

 

そして最後。キリヤくんは、相手を喰らい奪い取る(そうしなければ自分が存在できない)『闇に生まれた運命』を変えるため、ほのかたちに石を託すという決断をしました。それはある意味自分自身の存在の否定でもあり、その瞬間に彼の消滅は確定してしまったと言っていいでしょう。

今回イルクーボがその手を下しましたが、仮にそうしないとしてもジャアクキングによる粛清、運良くそれを逃れてもジャアクキング消滅による自身の消滅を逃れることはできないでしょう……。

 

 

それにしても「なぜ」

なぜキリヤくんは消えなければならなかったのでしょうか。なぜドツクゾーンに生まれたというだけで、同じ感情を持っている存在同士が戦いあわなければならなかったのでしょうか。

 

おそらく、それはまさに「なぜ」と見ている子達に問わせるためでしょう。「なぜ」こんな悲しいのかと考えさせるためでしょう。初代プリキュアは、戦闘アニメでありながら戦うことを否定的に描いています。その象徴がなぎさであり、彼女は「可能であれば戦いたくない」というスタンスを1話から示し続けてきました。

子供達に戦うことの理不尽さを感じさせるためには、キリヤという存在は理不尽に消えなければいけなかったのです。対象年齢的に味方側からの犠牲者はおそらく出せませんし、仮に出したとしたらそれは「敵に対する怒り」となってしまうかもしれない。

敵としてのキリヤとの離別だけが、「戦いという理不尽」そのものに対する悲しさにつながる。ということかもしれません。

 

 

それでも私はなお言いたい。なぜほのキリカップリングが消滅しなければならかったんだ!! なぜだ!?

 

 

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